Journal ArticleOpen Access
Who Fails to Get Needed Medical Attention among Urban Slum Dwellers in Bangladesh
Authors
Author Affiliations
National Agriculture and Food Research Organization, Shimane University
Published InJournal of the City Planning Institute of Japan
Year2006
Citations1
Abstract
本報告では,国際食料政策研究所がバングラデシュのスラム街において実施した調査の個票データを用いて,ソーシャル・キャピタルの水準と医療サービス利用状況との関係を明らかにすることを目的とした。定量分析の結果,必要な医療を受けることができない家族構成員がいる可能性が高いと推察されるのは,次の諸条件をより多く満たす世帯であるといえる。a)女性が世帯主である,b)所得水準が低い,c)貯金額が低い,d)家族数が多い,e)乳幼児がいる,f)困窮時に「親戚のネットワーク」と「隣人のネットワーク」を利用することができない,g)地域の集会やNGO活動に参加している者がいない。特にf)とg)から明白なとおり,緊急時に依存し得る隣人・親戚ネットワークを有する世帯,あるいは地域集会やNGO活動に参加している世帯ほど,医療サービスの利用状況は良好であることが明らかとなった。この分析結果は,既存のネットワークが地域医療の改善に利用できる可能性を示唆している。今後は,隣人や親戚ネットワークの有効活用と,それらネットワークと同様な機能を有する相互扶助的な組織を積極的に育成していくことも検討されるべきであろう。
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